【孫子のダントツ勝利学/第一篇「計篇」vol.3】

今回の内容は、勝者が決断する前に比較すべきリストのヒントです。

  • 行動に出るべきか、決断に迷っている
  • 勝利の予測が立たない
  • 戦う前にモチベーションを高めたい

こんなときは、ぜひこの記事を読んで、リスト検証してみださい。

※【孫子のダントツ勝利学】には、2つの楽しみ方があります。

  1. 「孫子」の原文と和訳に興味がある方
    →分かりやすく忠実な超訳を目指しています。随時リライト重ねていきます。
  2. ライバルに圧倒的に差をつけるナンバーワン(個人)のノウハウを学びたい方
    →「孫子」を、現代の個人戦争に置き換え、個人の築き方という観点で現代超訳を行っています。

さて、vol2では、勝利を得るために戦略強化すべき〝5つの要素〟について、解説しましたね。
(詳しくは、現代版【孫子のダントツ勝利学/第一篇「計篇」vol.2「賢く勝つために戦略強化すべき5つの要素」を参照)

 

では、まず、戦争前に勝算をはかるために、孫子が、敵国と自国を比較検証するために使った7つのリストについて、「孫子の兵法」の原文と超訳をみていきましょう。

【原文
『故に、之を校ぶるに計を以てして、其の情を索む。曰く、主は孰れか有道なる、将は孰れか有能なる、天地は孰れか得たる、法令は孰れか行なわる、兵衆は孰れか強き、士卒は孰れか練いたる、賞罰は孰れか明らかなると。吾れ此れを以て勝負を知る。』

【超訳】
だから、先に述べた5つの要素を深く理解する者は、さらに次の7つの項目に従い、敵と味方の戦力、戦況を求めているのだ。

  1. 国家と民衆の目的意識は統一され、どちらが上下一体となって戦う集団か。
  2. 戦場を指揮する将軍は、どちらが有能か。
  3. 気象気候地理的条件は、どちらの軍に有利か。
  4. 軍規や法令は、どちらが厳しく遵守され秩序が保たれているか。
  5. 兵士の強さや兵士の数は、どちらが多いか。
  6. 兵士の戦闘スキルについて、どちらが訓練され最適な状態であるか。
  7. 人事・評価制度は、どちらがより公明正大になされており、兵士たちにとって魅力的なものとなっているか。

これら7つのリストによる比較検討することで、私は戦う前に、どちらが勝ち、どちらが負けるかの確率を予測することができるのだ。」

 

勝算を計る、7つの手がかり

前回の項では、戦いで賢く勝利するためには、まずは5つの要素を強化していくことが必要でしたね。これらの要素の強化に余念のないナンバーワンの勝者は、さらに、7つのチェックリストをベースに、自分と相手、そして戦う場の環境の有効性を注意深く検証し、勝機を高めていきます。

7つの比較リスト

  1. どちらの目的ビジョンが明確で、本気で勝負に取り組んでいるか。
  2. どちらの資質(智・信・仁・勇・厳)が、高く備えているか?
  3. どちらの環境(内的・外的)が、有利に働くか?
  4. どちらのルーティンが、パフォーマンスを最大化させるか?
  5. どちらの戦術が、強いか?
  6. どちらのスキルが、卓越したスキルまで訓練し、研ぎ澄まさされているか?
  7. どちらのマインドが、マインドフルネスな状態で、適切な思考や明確な行動ができる状態か?

いかがですか?

つまり、これら7つの部分が、勝敗に大きな影響力を及ぼすわけです。もちろん、この場合は、どれかを圧倒的に高くしても有効に機能しません。綻びは敗機のもとです。敵と己の状態を確かめ、勝機を待ち、できる限り自分のエネルギーを使うことなく勝つことが重要なんです。

 

まとめ

勝機を高めるために、比較すべき7つのリスト

  1. 目的ビジョンが明確さ
  2. 資質(智・信・仁・勇・厳)
  3. 環境(内的・外的)
  4. パフォーマンスを最大化の習慣の数
  5. 最適な方法・戦略
  6. 卓越したスキルの数
  7. マインドフルネスな状態